T-38's Page

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1990年代後半から東海岸の海軍基地などに行く機会が増えた、こうした基地のショーで最初に目にしたのは、まだ真っ白いT-38Aタロンだった。「CB」と書かれていたものが多かったが,コロンバス空軍基地の所属である。
 飛行訓練航空団の多くがテキサスにある中 珍しくミシシッピー州というアメリカ中部の田舎に本拠地を置く航空団だ。ここには、海外からの委託教育を受ける訓練コースがあるため 我が航空自衛隊の訓練生も派遣されており おそらく過去多くの優秀なパイロットを育て日本に送り返してきたはずである。1994年の航空自衛隊戦技競技会の際、お世話になったF-15の305SQの飛行隊 齋藤治和隊長、彼は後に第33代航空幕僚長になられたが、2015年渡米の際、公式訪問先としてコロンバスAFBに来られていることからも 自衛隊と縁の深い基地であることは間違いない。(2018/10 記)

ミシシッピー州は、その州旗に南軍旗を挿入していることから 歴史的にも南北戦争で南軍を代表する州の一つである。KKKの活動も盛んだったそうなので白人至上主義も強い地域だろうと思う。ただ、黒人の人口はすでに50%を超えている為、地域住民はうまく共存していくしかない。

 コロンバスと言う地名は、大陸発見者のコロンブスから来ていることは皆さんもお分かりと思うが、ここコロンバスはアラバマ州との州境にあり過去はアラバマ州だった事もあるそうだ。日本の岐阜県飛騨市の人口に匹敵する23000人の人口で田舎町である。、

T-38はB-52,C-130と並んで米空軍で最も息の長い機体であるが、1961年に始めて部隊配備されてから既に半世紀を超えている。生産数は1197機と、空軍機の中ではヒット商品の一つでもある。アジア地域では、一部の国を除きほぼ姿を消して久しいが、アメリカ本国ではまだまだ現役のバリバリである。2001年からはアビオニクスの新型化、HUDの採用、そして新型エジェクションシート採用等の改良が加わったT-38C型の導入が図られ、A型B型は全てC型に名称変更となり、まだこれから十数年使われる予定だ。T-38Cは、主翼をカーボン素材などで軽量強化した機体に生まれ変わった。現在の予定では2020年以後も現役に留まるとなっているが、主翼の交換が上手く行けば、もっと寿命が延びるかもしれない。
 こんなT-38もマーキングは、2000年以降がらりと変わり グレー迷彩色が訓練部隊のT-38にも施され、純白の機体を見ることが少なくなったのは残念である。
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2000年から2007年までの間パイロット不足を補うために、ムーディ空軍基地が一時的に訓練飛行利用可能施設として使われた。479th TFGの下、49th TFS及び435th TSにタロンが配備されたのだ。すでに航空団は任務が変わりT-38を手放している。